2018.07.04

トロロッソ・ホンダ、新空力パッケージが
機能せずハートレイがっくり

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 増えたダウンフォース量をコーナリング時に使えるようにするのは、そう簡単なことではない。

「チームは(データ上では)ダウンフォースが増えていると言う。でも、それをラップタイムにつなげることができなかった。というのも、ダウンフォースが増えれば増えるほど、マシンをいかにセットアップすべきかという選択肢は大幅に増える。空力だけでなく、車高も関連してくるし、とても複雑なんだ。その点で今週末の僕らは、マシンのポテンシャルを最大限に引き出すことができなかった。これから膨大な分析が必要だよ」

 ハートレイは土曜午前のフリー走行時、縁石に乗った際の振動でフロントウイングのフラップが壊れ、スペアがひとつしか残されていなかったために旧型ウイング&ノーズで予選・決勝を戦わなければならなくなった。

 決勝に向けてフロントのフラップを寝かせ、空力バランスを大きくリア寄りにしたハートレイは、マシンバランスが大幅に改善したという。一方で新型パッケージのガスリーは、スタート直後のターン3でストフェル・バンドーン(マクラーレン)に接触されて右リアサスペンションとフロアに大きなダメージを負い、マシンはまともに走れる状態ではなくなってしまった。

「接触されて右リアサスペションが曲がり、フロアも半分ダメージを負ってしまったんだ。だから、クルマは(ダウンフォースを失って)あちこちでスライドしまくるようになってしまったし、常にクルマと格闘しているような状態だった。

 左コーナーはすべて、ターンインするとゴーカートのようにリアが流れるのでカウンターを当てていたし、あるコーナーでは超アンダーステア、あるコーナーでは超オーバーステアっていうような状態。コースオフしそうになったことも20回くらいあったし、最後まで走り切れたのが不思議なくらいだよ」