2018.06.30

たった4日で大丈夫?
トロロッソ・ホンダ、最高速不足の謎は解けたか

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 この点に関して、田辺テクニカルディレクターは「ダウンフォースのつけすぎではなかった」とチームを擁護したが、ガスリーは空力パッケージのドラッグが大きすぎたという見方をしている。チーム内でまだはっきりとした答えが見いだせておらず、見方は分かれているのだろうが、ガスリーサイドとしてはストレートを重視して、もっと薄いウイングをつけるべきだったと考えているのだろう。

「僕たちはセットアップ面で正しいウイングではなかったと考えているし、ダウンフォースと最高速のバランスという点で、もう少しいい妥協点があったはずなんだ。ポール・リカールでもっと高いパフォーマンスを期待していたと同時に、解決しなければならない問題がいくつかあった。正しいウイングでなかったのは初めてのことではなくて、バクー(第4戦・アゼルバイジャンGP)でもそうだったしね。

(最高速不足は)間違いなくパワーユニットだけの問題ではなくて、車体面でももっといい仕事ができたはずだった。どうしてポール・リカールでそれができなかったのか、いくつかのアイデアはあるけれど、まだはっきりとした答えには辿り着いていない」(ガスリー)

 また、ブレンドン・ハートレイも、「空力や風などいろんな要素が複雑に絡み合うことだし、何かひとつこれだという明確な理由があるわけではない」との見方を示している。

 STR13は風の影響を受けてダウンフォースを失いやすい特性があり、シーズン序盤の第3戦・中国GPではこの問題に苦しんだ。その特性は改善されてきているとはいえ、フランスGPの週末にはチームがそれを意識すぎてしまった面もあった。


「ある意味ではそこに注力しすぎて、風への対応が優先になってしまった感はあります。他のセッティングに振ってみてどうかという確認ができなかったり、FP-3(フリー走行3回目)が雨で走れなかったり。過去に経験のないサーキットですから、シミュレーション上では『これがベストだ』というセッティングで走り始めましたが、風向きが180度変わったことに対してああだこうだやっているうちにセットアップを煮詰めきれなかった」(田辺テクニカルディレクター)