ガスリーも上機嫌。ホンダ新型PUはノーポイントでも競争力アップ (4ページ目)
今回投入したMGU-Hにトラブルが起きてしまったことについては、開発責任者の浅木泰昭執行役員はまだ詳細はわからないとしながらも、「弱点だったところはきちんと対策をしてきましたが、(これまで問題がなく)ノーマークだったところが壊れたのだと思います」と説明。しかし、バーレーンGPから使用してきたものは5戦連続で走破しているため、ある程度の解決策は見えているのだろう。
ホンダは今回のアップデートでルノーに並ぶことをターゲットとしていたが、レッドブルのポジションはそれほど変わらず。ワークスルノーは中団トップへ浮上を果たしたがマクラーレンは低迷と、判断は難しい。
トロロッソは「土曜のトラブルとペナルティがなければエステバン・オコン(フォースインディア)とポジション争いができていたと思うし、ポイントは獲れていた」(ガスリー)というが、ルノーとの比較はまだ数戦待ちたいと田辺テクニカルディレクターは語る。その手応えは得られたようだが、本当に目指さなければならない目標は、まだまだ先だ。
「もちろん急にドンとパワーアップするというようなことはありませんから、今回は『ちょっとは進歩が見られたね』という感じではないかと思います。ライバルとの差はまだまだ......『まだま』......くらいですかね(苦笑)。
2~3戦いろんなサーキットを走って確実にライバルを超えたなと思ったら、そのときはお話しできると思います。でも(ルノーに)追いついたところで(メルセデスAMGやフェラーリとの)並びのなかではどうってことないですし、話になりませんから、まだまだ追いついていかなければいけません。HRD Sakuraで開発を一歩一歩積み重ねてきて、それが今回サーキットでの一歩につながったということです」
開幕当初から一歩一歩、前に進んできた今年のトロロッソ・ホンダは、ここカナダで大きな一歩を進めた。リザルトという目に見える形にはならなかったが、次のフランスではそれが果たされるはずだ。そして次の目標に向けて、また一歩ずつ前進していくだろう。
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