「バカみたいな低速コーナー」で、ホンダ&ガスリーはタイムを稼げるか (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

「(パワーの差が)バルセロナで0.5秒なら、ここでは0.2秒になる。そしてセットアップがうまく決まって自信を持って走れれば、0.2秒は簡単に稼ぐことができる。モナコというのは、そういうサーキットなんだ」(リカルド)

 逆にここまで好調だったハースは木曜フリー走行で苦戦を強いられ、16位と18位に沈んだ。それは彼らのVF-18が中高速コーナーを得意とするマシンで、曲がりくねったモナコではそのよさが生かせなかったからだ。

「バルセロナでは速かったけど、それはコース特性が僕らのマシンにピッタリと合っていたからだ。僕らのマシンの強みは中高速コーナーで、低速も悪くはないけど、モナコではメカニカル性能をしっかりと引き出さなければならないだろう。今回も中団グループの争いのなかにいることは間違いないと思うけどね」(ケビン・マグヌッセン)

 激しい中団グループの争いのなかで、大きくポジションをアップすることもあれば、ワンミスですべてを失ってしまうこともある。それがガードレールに囲まれたモナコの恐ろしさだ。ベテランのフェルナンド・アロンソはそのことをよく知っている。

「モナコはとても特殊なレイアウトだし、サプライズが起き得るサーキットでもある。僕らのような中団グループのチームにも、優勝のチャンスが巡ってくることだってあるんだ。

 もちろん、過去を振り返ってみてもトップ3チームが表彰台を独占し続けているわけで、今年もそれは変わらないと思うけど、中団チームにとっては大きなポイント獲得のチャンスがあるレースでもある。ただし、ミスを犯せばチャンスはすべてフイになる。サプライズを起こすのは簡単ではないけど、ミスを犯すのは簡単だ」

 では、ドライバーにとって攻め甲斐があるセクション、難しいセクションはどこなのか? 2016年に表彰台に立つなどモナコを得意としているセルジオ・ペレスは、すべてがチャレンジングだと語る。

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