2018.05.25

エアレース・室屋義秀が、顔を
「イケメン」にして史上初の偉業達成へ

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 凹凸がつけられ、シャープになった"頬"(機体前部側面)も、「エンジン冷却システムの改造ありきでカウリング(エンジンを覆う流線形のカバー)を新設計した結果、この形になった」と室屋。「あとは空気が出る側のカバーの形状などを完全に調整できれば、ベストパフォーマンスが出せる状態になる。もちろん、機体改造は日進月歩なので立ち止まることはできないが、このセッティングができ上がれば、今季は最後まで戦っていけると思う」と、新たな機体に自信を見せる。

 改造された機体にはすでに第2戦で上々の手ごたえが得られており、第3戦を前にして、室屋のホームベースである、ふくしまスカイパークでの調整が終われば、臨戦態勢は完全に整うはずだ。

「一般論として地元だと準備がしやすいのはもちろんだが、今回は大規模な改造をした後なので、特に(テストフライトを重ねて)いろんなデータを数多く取らなければならない。それだけに、慣れた場所で事前の調整ができることは非常に大きな意味がある」

 室屋がそう語るように、日本でレースが開催されること、すなわち慣れ親しんだ場所で事前の作業ができることのメリットを最大限に生かして、チーム・ファルケンはレースへの準備を着々と進めている。

第2戦は改造された機体で4位。第3戦ではさらなる好パフォーマンスが期待される photo by Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool 果たして完璧な準備が整ったとき、その先に見えてくるのは前人未到の大記録――母国レース3連勝である。

 千葉・幕張海浜公園でエアレースが行なわれるのは、今年で4年連続4回目。室屋は開催1年目こそ8位に終わったものの、一昨年、昨年と2連勝している。

 レッドブル・エアレースでは過去、2015年限りで引退したポール・ボノムが2010、2014、2015年にUAE・アブダビで3連勝し(2011年~2013年のエアレース休止期間を挟む)、同一会場での最多連勝記録を持っているが、母国開催レースでの連勝となると、同じくボノムがイギリス・アスコットで2014、2015年に達成した2連勝が最多。過去に3連勝は例がない。