最速美女ドライバー「愛ちゃん」は、マカオGPを目指してF3を戦う (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 EXEDYは社員アスリートの支援に力を入れており、ちょうど女性社員のアスリートを支援するプログラム設立のタイミングとも重なった。三浦もサポートを受けることになり、大学を卒業するとEXEDYに入社。平日は社員として働き、週末はレースに参戦するという環境が整った。現在も、彼女は白をベースに青とピンクのラインが入ったEXEDYのコーポレートカラーのマシンで走っている。

「ソーラーカーの先生に出会っていなかったらEXEDYとの話もなかっただろうし、もしかするとレースができなくなっていたかもしれなかった。そう考えると、大学の先生との出会いは非常に大きかったです。そしてEXEDYでもいろんな人と話す機会があって、気軽に相談できたりしています。レースのサポートもそうですが、人に恵まれているなと感じていて......。今の環境に感謝しています」

 2014年、三浦は「プロドライバーへの登竜門」と言われている全日本F3選手権のF3-N(※)というカテゴリーにエントリーする。だが、F3マシンを操るにはそれ相応の体力と技量が必要で、周囲からは「女性ドライバーがF3で活躍するのは難しいのでは?」という声がほとんどだった。

※全日本F3選手権F3-N=日本フォーミュラスリー協会が独自に定めたカテゴリー。全日本選手権のタイトルとして行なわれるのではなく、日本フォーミュラスリー協会独自の賞典で争われる。旧型マシンや使用エンジンの統一など独自の規制をかけることで、低コストで参戦できるのが特徴。

「女性が今までF3で結果を出したことがなかったということと、そのときの自分自身の実力が伴っていなかった部分もあって、最初は会社からも(参戦することを)反対されました。

 でも、私にとってF3でレースをすることは大きな目標でした。年末には世界一を決めるマカオグランプリもあるので、『絶対に乗りたい』『マカオのレースに出たい』という気持ちが本当に強かったです。

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