あのF1レジェンドの孫が日本のレース参戦。最速DNAは炸裂するか (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 昨年、同チームで大活躍したフェリックス・ローゼンクヴィストのように、レベルの高いスーパーフォーミュラで1年目から活躍してくれそうな逸材だと片岡監督は語る。

 スーパーフォーミュラへの参戦も決まったことで、今年のピエトロは多忙を極めるシーズンとなるだろう。すでにWECに2戦、インディカーシリーズに7戦出場することが決まっているので、スーパーフォーミュラの第2戦・オートポリスと第3戦・スポーツランドSUGOは欠場することになる。

 フル参戦する姿が観られないのは残念だが、もっとも気になるのは、ピエトロが短期間で特性の異なるマシンやコースを走り分けてシーズンを戦わなければならない点だろう。また、世界中を飛び回ってレースをするため、時差ボケも影響してくる。

 その点について、ピエトロはこう語っている。

「今年はWEC、インディカー、スーパーフォーミュラに参戦するから、それぞれの場面ですぐに頭のなかを切り替える必要があると考えている。ただ、3つのカテゴリーに参戦するけど、出るレースすべてでベストを尽くしたい。

 今年スーパーフォーミュラに乗れるのは5戦だけど、日本に来たら他のカテゴリーのことは忘れて、この5レースに集中する。いつかはF1に参戦したいという目標があるから、そのために今年は出るレースすべてで結果を残すように集中したいね」

 2016年のバンドーンや2017年のガスリーのように、開幕前のピエトロへの注目度はそれほど高くない。だが、レースを重ねていくごとにライバルから恐れられる存在になりそうな予感はある。ある意味、今シーズンのスーパーフォーミュラで「もっとも成長が期待されている」ドライバーだ。

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