佐藤琢磨、テストであんなに
速かったのに...。次戦こそ巻き返せるか

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 この3シーズン、グレアムの1台だけを走らせる体制で優勝を重ね、ランキング上位に食い込んできたRLL。新エアロ・パッケージとなる今シーズンは琢磨を迎えた2カー体制に拡大し、一気にチャンピオンシップ・コンテンダーとなる意気込みだった。しかし、開幕から2戦目までのパフォーマンスは決してよくはない。特に開幕前のテストで他を圧倒していたフェニックスで不発に終わったのは、大きな誤算だとも言える。

 昨年までRLLが誇っていたサスペンション・セッティングでの優位を、新エアロ・パッケージで再び獲得することが彼らの目標となる。フェニックスはバンクの緩さとコーナリング時間の長さでオーバーテイクが難しいコース。だが、他にふたつあるショートオーバルでは、今回よりも高いグリップでサイドバイサイドの戦いが行なわれるはずだ。それまでにショートオーバルでの戦闘力を高めるためのセッティングを見出さなくてはならない。

 この後、レースはロングビーチ、アラバマ、インディGP、インディ500、デトロイトでのダブルヘッダーと続く。インディ500を除けばストリートとロードコースでの戦いが5戦もある。ここでのパフォーマンスがチャンピオン争いでは大きな意味を持つことになるだろう。

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