2018.04.07

F1昇格へのレールは敷かれた。
日本人ドライバー2人のノルマは?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

牧野任祐は大阪府出身、1997年6月生まれの20歳 アーデンもタイヤマネージメントに定評あるDAMS(フランス)からエンジニアを引き抜くなど、チーム力の強化に努めている。福住はエンジニアと激しい言い合いもしながら、お互いの仕事の進め方や感覚をすり合わせようという努力もしている。

「F2もSFも、クルマを作り上げるのがもっとも重要だと思います。ドライバーの腕でカバーできる部分もあるけど、クルマでそれ以上の差がついてしまうと、どうすることもできませんから」

 アーデンにも上位を戦える力があると、福住は見ている。

「上位はART、プレマ、カーリンあたりじゃないですか。この前のテストの感触では、アーデンは表彰台を争えるくらい前のほうにいると思います。レースペースも悪くないし、バーレーンのテストでは一発も悪くなかったですから。ただ、全然タイム差がないので、本当のところはまだわかりませんね。フタを開けてみたら、『どうしてそんなタイムが?』っていうようなチームが出てくるかもしれない」

 その見解は牧野も同じだ。テストでは燃料を軽くして実力をフルに出し切ったチームはいない。

「テストではまだみんな”三味線”を弾きまくっていると思うし、僕らもかなり燃料を積んで走っていたし、開幕してみないと本当の勢力図はわからないと思います。だから今週末の開幕戦が楽しみですね」

 F1昇格について現実的な話をすれば、ホンダはトロロッソにパワーユニットを供給し、強力なタッグを組んでいる。ホンダが希望するドライバーをトロロッソに推薦することも可能で、トロロッソとそのオーナーであるレッドブル側にもそれを受け容れる用意がある。

 すでにお膳立ては整っているのだ。ふたりの成績次第では、今季中にもF1のテストドライブやFP-1(練習走行)出走というチャンスも十分に視野に入ってくる。

 そのためにも、ふたりともに来季のF1昇格を目指してスーパーライセンスの取得が目標となる。