2018.03.20

トロロッソ・ホンダの速さは何番目か。
今季F1「真の戦闘力」を比較

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 開幕前テストが終わり、ファンの間では早くも「今年もメルセデスAMGの圧勝で決まり」「トロロッソ・ホンダは入賞圏を争える」といった新シーズンの予想で持ちきりになっている。しかし、はたして本当にそうなのだろうか?

ホンダのロゴが入ったトロロッソの新型マシン テストのタイムほど、当てにならないものはない。パドックでは常套句(じょうとうく)のように、ドライバーや関係者の誰もがそう言う。

 たしかに、毎日発表されるタイムシートを見比べることにあまり意味はない。どのチームもさまざまなテスト項目をこなすなかで自己ベストタイムを記録しており、それぞれの条件が違うからだ。

 予選アタックモードで記録したタイムだったとしても、実力を隠すために余計な燃料を積んで走っていたり、逆にスポンサーへのアピールのためにバラスト(重り)を降ろして最低重量以下の状態で走っていたりということもある。10kgで0.3~0.35秒もラップタイムが変わってしまうことを考えれば、いかようにも”粉飾”は可能なのだ。

 単純に合同テスト2回目の最速タイムだけを見ると、全21人中の最速はフェラーリのセバスチャン・ベッテルで1分17秒182だった。

 しかし、これはハイパーソフトタイヤで記録したタイムであり、6番手につけたハースのケビン・マグヌッセンはスーパーソフトで1分18秒360。両タイヤには1.3~1.4秒のタイム差があるから、実質的にはハースのほうがフェラーリよりも速かったことになる。だが、同じハースのロマン・グロージャンはそれよりも0.6秒速いはずのウルトラソフトで1分18秒412にとどまっており、どちらが真の実力なのかを推し量るのは難しい。

 一方でメルセデスAMGはハイパーソフトで本格的なタイムアタックを行なうことなく、レースを想定したロングランばかりでテスト日程を終えている。また、ウイリアムズに至ってはソフトタイヤでしかタイムを出していない。

 各チームの自己ベストタイムにタイヤの差を相殺すると、以下のような順位になる。

1位 ハース
2位 フェラーリ
3位 ウイリアムズ
4位 メルセデスAMG
5位 マクラーレン
6位 レッドブル
7位 ルノー
8位 トロロッソ
9位 フォースインディア
10位 ザウバー