トロロッソ・ホンダの勝算は?「純粋なレース屋」との相性を考える (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 フェラーリの育成ドライバーとして、すでにフェラーリでのF1テストやザウバーからのFP-1出走を経験しており、F1フル参戦への準備も万端。2019年にはフェラーリ入りも噂されるほどの「フェラーリの秘蔵っ子」ルクレールがどんな走りを見せてくれるのか楽しみだ。

(6)伝説のアルファロメオ、F1復帰はいかに?

 1950年にF1世界選手権が始まったとき、初代王者となったジュゼッペ・ファリーナとその翌年王者となるファン・マヌエル・ファンジオらのドライブでF1を席巻したのが、イタリアの名門アルファロメオだった。

 そのアルファロメオが「ザウバーのタイトルスポンサー」というかたちでF1に復帰する。これは、フェラーリの親会社であるフィアットのセルジオ・マルキオンネ会長の肝煎(きもい)りで、いわばザウバーをフェラーリのジュニアチーム化しようというもの。ハースと同じようにフェラーリの最新型パワーユニットを供給するだけでなく、全面的に技術提携と資金提供を行なう。

 つまり、レッドブルとトロロッソのような関係になるのだ。

 これによって、メーカーの再編も次々と進みそうだ。ルノーはすでにマクラーレンと強固な関係を築き始めており、これに対抗するようにレッドブルはホンダとの距離を縮めている。そしてメルセデスAMGもフォースインディアのジュニアチーム化を視野に入れ始めていると言われており、2021年以降のF1新時代に向けた再編が動きつつある。

(後編に続く)

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