ホンダを捨てたマクラーレンは勝てるのか。今季F1トピック10連発 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 ハースにとって参戦2年目だった2017年は、人手不足を抱えつつレースを戦いながら開発したマシンで戦わなければならない、という厳しいシーズンだった。それでもシーズン終盤までアップデートを継続し、中団でポイントを争う力を維持し続けたのはさすが。3年目にして初めてレギュレーションが安定したなかで迎える2018年は、小さな所帯のハースにとってパフォーマンス面での真価が問われるシーズンになりそうだ。

 別項で解説するが、マクラーレンやトロロッソも2017年よりさらに強力な体制でシーズンに臨むことになるため、中団グループはさらに混戦度を増すことになるだろう。

(3)マクラーレン・ルノーは本当に勝てるのか?

「ルノーにスイッチすれば勝てる」と豪語したマクラーレンだが、2018年は本当に勝てるのだろうか?

 あるエンジニアは「レッドブルが優勝しているということは、我々にも勝つチャンスがあるということだ。20kW(約26馬力)の差は大きい」と語る。

 しかし、話はそう単純ではない。レッドブルは非力なルノー製パワーユニットでも勝負ができるよう、ダウンフォースの最大値よりも、いかに少ない空気抵抗で効率的にダウンフォースを生み出すか、という空力効率を重視したマシン作りをしている。

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