ホンダを捨てたマクラーレンは勝てるのか。今季F1トピック10連発 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 2018年はマシンとパワーユニットに大きな規定変更がなく、2017年の延長線上での戦いとなる。ということはメルセデスAMG、フェラーリ、そしてレッドブルという3強チーム6人のドライバーがしのぎを削る大激戦になるはずだ。

 過去を振り返ってみても、3チームが選手権争いに絡むという例はほとんどなく、実現すれば稀(まれ)に見る激戦のシーズンとなるだろう。1982年には全15戦で勝者が11名誕生し、わずか1勝のケケ・ロズベルグ(ウイリアムズ)がチャンピオンに輝くという事例もある。

 さすがに現代のF1でそこまでの混戦はないだろうが、3強チームの争いが激化すれば波乱も起きやすくなり、中団グループのチームに優勝のチャンスが巡ってくることもあり得る。タイトル争いがまったく先の読めないものになる可能性も十分にあるだろう。

 そんななかで俄然注目が集まるのが、20歳の最若手マックス・フェルスタッペンの存在だ。

 17歳でトロロッソからF1デビューを果たし、シーズン途中でレッドブルに抜擢された2016年のスペインGPで18歳227日の史上最年少優勝、そして昨年は後半戦に2勝を挙げている。その驚異的な戦績のみならず、並み居るベテランを相手にまったく物怖じしないアグレッシブなドライビングとバトル能力は、大激戦のなかでより一層モノを言うだろう。

 ベッテルが持つ23歳134日という記録を大幅に塗り替え、9月30日が誕生日のフェルスタッペンが21歳になったばかりで史上最年少チャンピオンに輝く可能性もある。

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