日本人F1ドライバーは見えたか。ホンダが育成する3人の今季と来季 (9ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

 シーズン後半戦だけの獲得ポイント数で言えば、全体で5位。もしシーズン序盤からモノコックやセットアップの問題がなく走れていれば、牧野の今シーズンはまったく違ったものになっていたかもしれない。

 また、牧野は精神面でも鍛え直されたという。

「日本とは全然違いましたね。こっちのレースは本当に激しいですよ。去年はGT500にも乗ってパパッと(結果が出せて)いって、自分ではそう思ってなかったんですけど、たぶんテングになってて......。でも、こっちに来てそれもしっかりと折られましたし(苦笑)、精神的にも強くなりました」

 今季は序盤の出遅れが響いてランキング15位に終わったが、手応えを掴んで来季はいよいよFIA F2へのステップアップを予定している。シーズン閉幕後は福住とともに3日間のテストにも参加した。

 当初は今季のチャンピオンチームとなったロシアンタイム(ロシア)からの参戦を予定しており、テストも同チームのマシンをドライブしたが、チーム運営権を巡って来季の参戦が不透明な状態になっていて、牧野のシートも宙に浮いたままとなっている。しかし、ホンダはなんとしても牧野を福住とともにFIA F2に参戦させる意向だ。

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