日本人F1ドライバーは見えたか。
ホンダが育成する3人の今季と来季

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

 結果が出なかったわけだから、悔しさは大きいですよ。それに踏ん切りがつくまでにはもう少し時間がかかると思うし、今年以上の結果を出せばこの1年の意味もあったんだなって納得できるだろうけど、それまでは苦しみ続けると思います」

 2018年は日本に戻ることになる。松下のF1への夢は、これでおしまいなのだろうか?

 いや、松下はまだあきらめていない。

「この話(日本復帰)を聞かされて、正直結構ショックでした。だけど、F1のチャンスがあるのは(欧州に挑戦してきた)僕ら3人しかいないわけで、僕はまだそこから降りたとは思っていない。自分のことは信じているし、(F1に行けるのは)僕以外にいないという自信も持って戦います。

 年齢的なことを含めれば、僕にはチャンスはあと数年しかないと思うけど、最後まであきらめない。ヨーロッパでの成長を来年SF(スーパーフォーミュラ)で見せたい。日本に戻ってきて、『あぁ、終わりだな』って思う人もいるだろうけど、そうじゃないぞっていうのを見せたいと思います」

 松下に代わって来季、GP3からFIA F2へステップアップするのが福住仁嶺(ふくずみ・にれい/20歳)だ。

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