日本人F1ドライバーは見えたか。ホンダが育成する3人の今季と来季 (10ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

「それに関しては僕から何かを言える状況でもないし、わからないとしか言いようがないんですが、仮にロシアンタイムから参戦するとなれば、今年の序盤よりはいい形でシーズンを始められると思います。F3とは違ってタイヤのマネージメントやレース戦略があって、そういうレースは初めてですけど、ロシアンタイムはレースペースもいいですから。それはいい方向だし、今年ヨーロッパのサーキットはかなり走ったので、その心配もありません」

 F1への距離は着実に縮まっている――。F1最終戦アブダビGPを視察し、FIA F2とGP3も肌身で感じた牧野自身も、それを痛感している。

「実際にF2はF1の真下ですからね。(F1は)現実的になってきていると思います。スーパーライセンスのことも大事ですけど、それよりもまずは自分がしっかりと走れるようにしたい。それができれば、結果は自ずとついてくると思います。まずは自分にできることをしっかりと準備していきたい」

 ホンダの若手3人衆は、それぞれの状況と思いを抱えながら2017年を終え、新たな場所で新たなシーズンを迎えようとしている。

 彼らに共通しているのは、F1という壮大な夢に向かってガムシャラに戦い、もがき苦しみながらも全力疾走しているということだ。

 そのなかで誰が最初にF1に辿り着くのか、彼らの戦いに注目してほしい。

◆噂の真相はこれだった。ホンダとマクラーレンが決別したホントの理由

◆マクラーレン・ホンダ終幕。来季はそれぞれ、どんな未来があるのか?

◆通算4度目のMotoGP王者に輝いたマルケス満面の笑み

10 / 10

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る