4度目の世界王者ハミルトンが心技体を極めた「ヴィーガン生活」とは (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 シーズン前半戦はフェラーリとベッテル優位。夏休み明けの高速連戦でようやく追いつき、さあ本番というところでシンガポールGPからフェラーリが自滅を重ねた。本来彼らが25点(1位)を獲り、ハミルトンが4位や5位に沈んでいたはずのところで、ハミルトンが優勝をかっさらった。それは言うまでもなく、チームとしての力量の差が大きく影響していたが、ハミルトン自身は「体」の向上もまったくの無関係ではないと考えているようだ。

「今週はずっと、自分の生まれ育ってきた道筋に思いを馳せていたんだ。スティーブニッジ(英国)で育ち、いつかF1ドライバーになりたいと夢見て、今、僕はまさにその想像をはるかに超えるところにいる。大きな夢を見ることは、誰にとっても間違いなく大切なことだと僕は思う」

 心技体が揃った今のハミルトンは、キャリアの頂点にいる。しかし、それはこれまでの頂点であり、これからさらに心技体を磨き、さらなる高みへと上り詰めていくだろう。

 Still I Rise――。あきらめることなく、上を目指し続ける。4度の王者ルイス・ハミルトンとは、そういう男なのだ。

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