2017.11.01

4度目の世界王者ハミルトンが
心技体を極めた「ヴィーガン生活」とは

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

ハミルトンがメンタルの弱さを指摘されていたのは過去の話ハミルトンがメンタルの弱さを指摘されていたのは過去の話  メルセデスAMGは車体側だけでも1000人を超えるスタッフが業務に従事し、1000分の1秒でも速くクルマを走らせるために努力している。たとえばコーナリングひとつとっても、ライン取りなのか、スロットルワークなのか、ディファレンシャルのセッティングなのか、タイヤの使い方なのか、はたまたマシンそのものの改良が必要なのか、さまざまな部門のエンジニアが入り混じり一体となって問題解決に挑む。

 彼らが数値で管理する項目は、ライバルチームのはるか先を行く。そんな彼らの知恵と努力の土台の上で、ハミルトンはドライビングを磨き、速さを高める。新加入のバルテリ・ボッタスとの差は、そこにある。

「このクルマは決してドライビングが容易なクルマではないんだ。このチームに加入してすぐにその速さを引き出せるようなシロモノではない」

 自分の力だけではなく、チーム全員の力で突き詰めた"究極の速さ"だからこそ、ハミルトンは勝利のたびにチームスタッフにねぎらいの言葉を述べる。チームとして成功を収め、自分はその歯車のひとつでしかないとすら語るのだ。

 そして心技体の「体」も、かつてないほどに尖(とが)った状態にあるとハミルトンは言う。