アロンソ怒る「エンジンはクソだ!」。ホンダは残り3戦で挽回なるか (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 機械製品はどんなものでも使用を重ねることで劣化し、性能が下がっていく。夏休み明けから使用して走行距離がギリギリに達していたバンドーンのMGU-Hは、予想以上の速さでダメージ蓄積が進んでいたのだ。

「データ的には、土曜のフリー走行から少しずつ悪化傾向にあることはわかっていたんですが、その傾向から考えれば、今週末のレースは走り切れるだろうと考えていました。ですから、そのまま行こうと思っていました。しかし、日曜の朝になってエンジンがけをしたときのデータを見ると、思っていたよりもその劣化傾向が早く進行していることがわかり、このままではレースを完走できない可能性も出てきました。おそらく保(も)つだろうとは思いますが、ちょっとギリギリの線でした」(中村エンジニア)

 マクラーレン側との協議の結果、リタイアのリスクを冒して14番グリッドからスタートするよりも、最後尾グリッドへの降格ペナルティを受けてでも新品に交換して確実に走り切り、ポイント獲得の可能性に賭けるべきだという結論に達した。

 ホンダはこのアメリカGPに「スペック3.8」と呼ばれる改良型ICE(内燃機関エンジン)を投入した。

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