総合力を試される鈴鹿で11位。これがF1ホンダ3年間の到達地点だ (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 予選で示したように、フォースインディアには及ばずとも、その次のポジションを争うだけの速さは決勝ペースでもあった。つまり、ポイントを獲る速さはあったのだ。パワー不足のせいで直線の速いウイリアムズを追い越すまでの最高速はなくとも、後続に抜かれるほど遅くもなかった。

「レースペースは悪くありませんでしたし、ウイリアムズよりも速かったし、ハースやルノーにも負けていなかった。パフォーマンスとしてはポイントを獲る実力があったことを見られたのはポジティブな面かなと思います」(長谷川総責任者)

 しかし、ポイントを獲る速さがあっても結果に結びつかなかったのは、チームとしての総合力が足りなかったからだ。それが、3年目の鈴鹿でも突きつけられた。

「技術者としては(性能は)そこそこの及第点だと思っています。でも、レースは結局そういうものを乗り越えて、どうやってポイントを獲るかという戦いですから。『本当は速かった』というのは言い訳にはならない。結局は、これがチーム力だということだと思います。たとえば仮にハースとウチが同じ実力を持っていたとして、どっちがポイントを獲れるかといえば、最後はドライバーや運まで含めたチームとしての実力の差が出るのがレースだということです」

6 / 7

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る