アロンソは「アドレナリン出まくり」。
ホンダ3年の進歩を鈴鹿で示す

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 しかし、今年は違う。

 シーズン後半戦を迎えて車体は3強チームに次ぐ速さがあり、空力的にも安定している。パワーユニットもスペック3.7で他メーカーとの差を縮め、出力面で最下位であることに変わりはないものの、戦えないほど大きな差をつけられているわけではない。

 比較的コース特性が似たマレーシアGPで2台揃ってQ3に進出し、チームは鈴鹿に向けて大きな手応えを掴んでいる。

「マレーシアで2台揃ってQ3に進めたというのは、僕らにとっていいサプライズだったんだ。マレーシアの結果を受けて、少し自信を持っている。鈴鹿はセパンよりもさらにパワーの影響が大きいサーキットだけど、高速コーナーもあるから僕らのマシンパッケージにとってはそれが助けになるし、Q3に進むことも可能だと思う。それができれば、決勝でポイントを獲得することも現実的なチャンスになってくるよ」(アロンソ)

 シーズン序盤は苦戦を強いられていたストフェル・バンドーンも、ここにきて名手アロンソを上回る走りを見せることも増えてきた。それはエンジニアとの意思疎通がより細やかにできるようになり、マシンを自分の思うようにセットアップできるようになったことと、経験値を上げたことで自ら流れを取り戻す力が増したからだとバンドーンは語る。

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