灼熱、豪雨、脱水...アロンソ、ペレスらが惜しむ最後のマレーシアGP (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 多くのドライバーが日曜や月曜など週の早めにマレーシア入りし、赤道直下の高温多湿に身体を慣らす。シンガポールGPの後はそのまま東南アジアにとどまり、バリ島やプーケット島などでバカンスを兼ねてトレーニングをしていたというドライバーも少なくない。

「身体が暑さに慣れるためには3~4日かかるんだ。最初は屋外でのトレーニングから始めて、正しく汗をかくことができるように身体を慣らしていく。現地の人たちと同じように暑さに耐えることはできないけど、この数日間の慣らしが大きな意味を持つんだ」(ボッタス)

 ピットガレージ裏には「アイスバス」や「リカバリープール」と呼ばれる水風呂が用意され、走行後のドライバーたちはこれに浸かって身体をクールダウンする。レース前には保冷剤を入れたクーリングベストを身に着けるなどして体温を下げておくこともある。ベストは体温より0.4度ほど低いだけだが、それでもその温度差がそのままレース後まで続くのだから、かなり違ってくるという。

 マーカス・エリクソン(ザウバー)のフィジオセラピストを務めるアレックス・エリジュはこう語る。

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