灼熱、豪雨、脱水...アロンソ、ペレスらが惜しむ最後のマレーシアGP (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 セパンに特別な思い出を持つドライバーは多い。2012年に初表彰台を獲得したペレスもそのひとりだ。

「僕にとってマレーシアはとても特別な場所のひとつだ。2012年に初表彰台を獲得した場所であり、それがセパンでのベストな思い出だけど、同時にあのときに初優勝を逃したことが最悪の思い出でもあるね(苦笑)」

 ベッテルもセパンは特別だという。2015年の第2戦として開催されたマレーシアで、フェラーリ加入後初の勝利を挙げたからだ。

「2015年は特別だった。フェラーリでの初勝利だったからね。あの日はレースの中身も後も本当にすばらしい1日だった。それに2013年も、レース後に少し雑音に悩まされはしたけど、いいレースだったと思うよ」

 ファンにとっては、ドラマチックな荒れた展開を期待できるマレーシアGPの終了は残念なことだ。しかし、ドライバーたちのなかには内心ホッとしている者もいるかもしれない。マレーシアは暑く、なおかつ中高速コーナーが多いため、フィジカル面ではもっともタフなレースだからだ。

 路面が再舗装されてグリップレベルが格段に上がった昨年は、レース後に多くのドライバーが座り込んでしまうほど疲労困憊していた。今年はマシンの運動性能が上がり、さらに厳しいレースになるのではないかと見られている。

3 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る