インディ500勝者の佐藤琢磨に異常事態。移籍先チームの戦闘力は? (4ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 2017年のAASは、エンジニアリング部門の強化が功を奏して多くのコースでパフォーマンス・アップを果たしていた。そこではフィードバック能力、セッティング能力の高い琢磨の加入もプラスに働いていただろう。しかし、RLLがこの3シーズンに見せてきたマシンの戦闘力の高さは、どのコースでもトップレベルにあり、ビッグチームであるAASを明らかに上回るものだった。

 琢磨の移籍はシーズン終了前という早い時期に決まり、RLLはすぐさま彼のためのチーム作りに取りかかっている。優秀なクルーを他のチームから獲得することも、この時期であれば可能だろう。AASとすれば、琢磨と担当エンジニアをセットでRLLに引き抜かれることだけは避けたいところだが、果たしてどうなるのか。

 2018年シーズン、インディカーは全員が同じ新型エアロキットの使用を始める。マシン開発能力では定評のある琢磨にとっては、大きなチャンスとなる。インディ500連覇だって夢ではないし、コースを選ばず速さを見せているRLLでなら、年間チャンピオン争いも十分に可能だろう。

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