佐藤琢磨はホンダの実力派チームに移籍。インディ最終戦はシボレー圧勝

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 ワインの産地として名高いカリフォルニア州ソノマで、今年もインディカーシリーズの最終戦が行なわれた。この時期だと雨が降ることの方が珍しく、レースは毎年、気温は高いがカラッとした清々しい気候のもとで繰り広げられる。

 全長2.385マイルのソノマ・レースウェイはアップ&ダウンが激しいだけでなく、思い切りよく駆け抜ける必要のあるブラインドコーナー、高速のS字、ハードブレーキングが求められるタイトターンと、コーナーのバラエティが豊富だ。しかも、海が近いために強風が吹くことも多く、その風の強さや向きがマシンのハンドリングに少なからぬ影響を与える。チャンピオン決定戦の舞台にふさわしい非常にテクニカルなサーキットだと言える。

ランキング8位で今季を終えた佐藤琢磨。来季はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで戦うランキング8位で今季を終えた佐藤琢磨。来季はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで戦う 2017年のチャンピオンとなる可能性を残して最終戦を迎えたドライバーは5人。しかし、優勝を争い、タイトルを目指す戦いを実際に演じたのはチーム・ペンスキーのドライバー4人だった。

 ストリート/ショート・オーバル/ロードコースで使われるエアロキットではシボレー勢が優勢。さらに風というファクターも大きいソノマはホンダ勢には難しいコースで、唯一チャンピオンの可能性があったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)は、予選6位、決勝4位という結果に終わった。

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