ホンダ最後の砦・ディクソンの逆転なるか。
インディ王者争いが白熱!

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano photo by Getty Images

 ポイント3番手のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)も、ワトキンスグレンで奮闘、4位でフィニッシュしてチャンピオン争いに踏みとどまった。ニューガーデンとのポイント差は22点だ。

 インディカーのポイントシステムでは、ウィナーに50点が与えられるが、ソノマでの最終戦はダブルポイント(ポイントが通常の2倍になる)なので100点に。2位は普段の40点が80点、3位は35点が70点、4位は32点が64点、5位は30点が60点となる。

 カストロネベスが勝った場合、もしニューガーデンが2位でも一気にポイントが20点縮められる。そこにポールポジション(1点)やリードラップ(1点)、最多リードラップ(2点)という、倍づけされないボーナスポイント4点が絡む。つまり、カストロネベスには自力でタイトルを掴む可能性も十分にあるということだ。

 そうなったらデビュー20年目の初タイトル。見てみたい気もするドラマだ。チャンピオンになったらエリオは、晴れてインディカーを引退してスポーツカーに転向するのだろうか。それともチャンピオンとしてもう1シーズン戦うのか。

 2人がポイントトップで同点、なんてケースも考えられる。その場合は勝利数がモノを言うので、今年最多の4勝を挙げているニューガーデンはほとんど心配しなくていい。ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が最終戦で勝って優勝数で並んだ場合は別だが、パワーはワトキンスグレンで6位だったため、ニューガーデンとのポイント差は68点と大きく、大逆転はかなり難しい状況にある。

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