心が折れたか。アロンソの「故意リタイア疑惑」でホンダとの関係は? (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 そしてカルロス・サインツ(トロロッソ)に抜かれて入賞圏外の11位に転落し、雨が降る可能性はないかと確認した直後、アロンソは「エンジンプロブレム、エンジンプロブレム」と言ってピットに戻りリタイア。パワーユニットのデータ上に問題はなく、さすがにこの行為に対してはパドック内でも「故意にリタイアしたのではないか?」との疑惑が持ち上がった。

「エンジントラブルだよ、最後の周にパワーを失ったんだ。何が起きたのか調査しなければならない。ストレートですごく遅くてディフェンスすることができない厳しいレースだったし、いずれにしてもポイント獲得は難しかったと思う」

 アロンソはそう主張し、マクラーレンもホンダも明言は避けた。だが、レース中の状況証拠に加えて、第3戦・バーレーンGPでも同じように「エンジントラブル」と言ってリタイアしたものの何ら問題はなく、翌戦でも引き続き使用できたという"前科"もあるため、アロンソに疑惑の目を向けるメディア関係者は少なくなかった。

「今のところは何も問題は見つかっていません。データ上も何も問題はありませんでした。少なくともウチのほうから止めてくれと言ったわけではないですし。まぁ、何かあれば最初に感じるのはドライバーですから、彼が異変を感じて自分でピットに入ってきたということでしょう」(長谷川総責任者)

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