心が折れたか。アロンソの「故意リタイア疑惑」でホンダとの関係は? (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「スパ・フランコルシャンは低速コーナーが少ないので(低速域は)そんなに頻繁に使うところではありませんし、そのままパフォーマンスが上がるというわけではありませんから、ゲインは0.1秒ほどと想定していましたが、実際にはもっと行っていました。こういうサーキットでも予選で11位まで行けたというのは、スペック3.5の効果があったと思っています。ベルギーだから見えにくかったですが、これがもしハンガリーなら、結果はもっと違っていたでしょう。ベルギーとイタリアをしのげば、この先のレースでは結構いいところに行けると思います」

 予選では、グリッド降格ペナルティが決まっているバンドーンが必ずアロンソの前を走行し、ターン1からケメル・ストレートのエンドまで2015mに及ぶ全開区間でスリップストリームを使わせて、マシンの非力さをカバーしてタイムを稼いだ。これによってアロンソの最高速は、スリップなしのバンドーンより12.6km/h速い337.8km/hまで伸びた(全20台中5位)。また予選Q1では、スリップストリームを使わなかったバンドーンが10番手タイムまで記録している。

 スパ・フランコルシャンの長い全開区間に合わせてどのチームも超薄型のリアウイングを持ち込むなか、マクラーレンも新開発のリアウイングを投入。FP-1(フリー走行1回目)の走行ではダウンフォースが足りずリアが不安定すぎたため、FP-2(フリー走行2回目)では通常のサーキットで使用する重いリアウイングに換装し、Tウイングを外してなんとか空気抵抗を減らして走行した。だが、これでは決勝で最高速が伸びず勝負にならないと判断し、土曜日からはふたたび超薄型のリアウイングに戻した。

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