2017.08.09

あのクビサがF1に帰ってきた。
6年ぶりドライブで現役復帰は見えたか

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

ワイドになったルノーの2017年型マシンで142周を難なく走破 コーナーが連続するためひと息つく場所がなく、現役のドライバーですら厳しいハンガロリンクだが、格段に速さを増した2017年型マシンで500kmを超す距離を走っても、体力面ではまったく問題がなかったという。加えて、ピーク時は気温37度という暑さだった。しかし、これまでに経験したことがないレベルの前後左右Gにも当たり前のように対処できたとクビサは言う。

「ハンガロリンクはもっともフィジカル的にきついサーキットのひとつだし、ニコ(・ヒュルケンベルグ)も『ここで普通にドライブできれば、どこのサーキットだって普通に走れるよ』と言っていたよ。たしかにハードワークだったし、楽じゃなかった。それは隠さないよ。

 でも、1日で140周以上走ることができたし、明日走れと言われれば、このまま走ることだってできる。だからフィットネスのレベルは良好だといえるだろう。数ヵ月前に僕が『この夏の盛りにハンガロリンクで1日140周も走る』と言ったって、誰も信じなかっただろう。それだけのことができたんだから、ハッピーだと言うべきだろうね」

 右腕は不自由だが、ステアリングやコクピットには特別なアシストデバイスは取りつけず、通常どおりのマシンだった。右手の動きに制約があるため、頻繁に使用するボタン類はステアリングの左側にアサイン(割り振り)し直し、右側のボタン類は走行中にあまり使用しないものにした。ステアリング裏のシフトパドルは左手でも本来右側のシフトアップ操作ができるようになっているが、利便性の面からこういう仕組みを使っているドライバーもいて特別なものではない。