「ホンダのせいにできないコース」で
問われるマクラーレンの車体性能

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「ラップタイムという意味ではそれほど大きくはないかもしれないけど、見た目や(空力的な)考え方という点では大きな違いがあるんだ。アップデートは基本的にすべて空力に関するもので、風洞実験の結果によればダウンフォース量の面でかなり助けになっているよ」(リカルド)

 進化し続けるレッドブルと比べて、マクラーレン・ホンダMCL32はどれほどの車体性能を秘めているのか。モナコ以来の最大ダウンフォースサーキットで、その答えがこれまで以上に鮮明に見えてくるはずだ。その結果によっては、パワーユニットも「スペック4」へとさらに進化するシーズン後半戦に希望が見えてくる。

 だがアロンソは、それほど楽観視はしていない。3強チームの壁は高いと見ているのだ。

「フェアに言うなら、7位というのが僕らに望みうる最高の結果だと思う。トップ3チームの6台は基本的に射程圏外だ。理論上は7位が最大限だろう。でも、そこからどこまでいけるか。逆にトロロッソやルノー、フォースインディアやウイリアムズだってコンペティティブだろうし、僕らは一歩ずつ前に進む必要がある。まずはQ3に進み、2台ともにしっかりとポイントを獲ることだ。それが僕らにとっての第一歩になると思う」

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