「ホンダのせいにできないコース」で問われるマクラーレンの車体性能 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「ここはコーナーが多くて、とてもツイスティなサーキットだ。そういうコーナーでウチのクルマがいいパフォーマンスを発揮してくれることはわかっている。そしてパワーセンシティビティが低いサーキットのひとつでもある。だから計算上は、僕らにもチャンスがある」

 バクーやシルバーストンのようなパワーサーキットでは、10kW(約13.6馬力)の差がラップタイムにして0.25秒に値する。しかしハンガロリンクでは、それが0.15秒程度まで小さくなる。パワー差によるハンディは4割も小さくなるのだ。

 それは、ルノー製パワーユニットの非力さに苦しむレッドブルにも大きな追い風となる。

「レッドブルのためにあるようなサーキット」

 つまり、圧倒的な空力性能を持つレッドブルの車体が速さを見せるレイアウト。フォースインディアの松崎淳エンジニアはハンガロリンクのことをそう形容する。

「ここは中速から中低速のコーナーが多いサーキットです。今年はマシンの変更によって全開率が多少上がるでしょうが、それでもパワーはそれほど効かない。それよりも、とにかく効くのはダウンフォースです。レッドブルのためにあるようなサーキットと言っても過言ではありません」

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