「SUGOの魔物」にホンダが飲み込まれ、昨年GT王者が乱戦を制す (6ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 セーフティカーのタイミングを振り返っても、コバライネンが直前まで積極的に攻め続けて上位につけていたからこそ、あの見事な逆転劇につながった。終盤の難しいコンディションでの逃げ切りも、平手が事前テストのデータをもとにしっかりとペースコントロールをしたからこそ、46号車の猛追をかわすことができた。ふたりの冷静さと秘めたる自信が、今季初勝利に結びついたのは間違いない。

 ドライバーズランキングで1号車はトップから6ポイント差の4位となり、一気にチャンピオン争いに名乗りを上げることになった。昨年も彼らはSUGOで重いウェイトを積みながら2位表彰台を獲得し、その勢いのままチャンピオン獲得に突き進んでいった経緯がある。今年は序盤戦こそ後れをとったが、それを取り返すための「反撃の狼煙(のろし)」が、ここSUGOで上がった。

■モータースポーツ 記事一覧>>

6 / 6

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る