ホンダ復権へ。鈴鹿8耐に初参戦のジャック・ミラー独占インタビュー (4ページ目)

  • 西村章●取材・文・撮影 text & photo by Nishimura Akira

―― 昨年と一昨年はヤマハが連覇しています。

ミラー 今年はムリだね!

―― 責任重大ですね。

ミラー うん。だからこそ、ライダー3人の連携が重要なんだ。レースでは、落ち着いて冷静なプランを組み立てなければいけない。最初の7時間が優勢でも、最後の1時間にすべてを失ってしまうことだってある。だから、速さと高いレベルの安定感を両立させ、遅い選手に捕まってペースを乱されないこと。それがレースのカギを握るだろう。僕たちの目標は、あくまでも優勝だから。

―― そのためには、今の話にもあったようにペースの維持が重要ですね。

ミラー ミスを最小限にとどめて、高いレベルで走り続けること。それを達成するために、ホンダはすごく強力なバイクを用意してくれた。バイクに問題はないから、あとはライダーの腕次第だね。ここまでしっかり作業を進めてきたし、チームワークはバッチリだと思うよ。

―― 耐久レースに備えて、なにか特別なトレーニングはしているのですか?

ミラー 今年は自転車でかなりきついトレーニングをずっと続けているんだ。3時間半や4時間、ときには6時間の走り込みをしているから、耐久レースだからといっても特別なトレーニングは必要ない。3日間の公式テスト後も、レースウィークまでの間はこの自転車トレーニングを続けるつもりだ。それが最高の耐久訓練にもなるんだ。全体の体力配分を考えて、最初は抑え気味に走り始めて、我慢強く最後まで走り続けることが重要だからね。集中力を欠かさないという意味では、いいメンタルトレーニングにもなる。僕はMotoGPライダーとして、レース後も万全の体力を維持できるトレーニングを続けてきたから、それが8耐でも効果を発揮してくれると思うよ。

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