ザウバーとは決裂。「トロロッソ・ホンダ」誕生がマジで秒読み段階へ (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

 ホンダとしては、これまでに積み上げてきた提携の前提条件が尊重されるのなら供給する。しかし尊重されないのなら、無理にお願いしてまで供給するつもりはないという。

「我々はザウバーとホンダがお互いにWin-Winの関係になるように話を積み重ねてきたわけで、その方向性が継続されるなら、ホンダとしてはやります。それは変わっていない。でも、月曜日に話したかぎりでは、その方向性が変わってきてしまったなというのは感じているし、もともとザウバーと提携したいと思った背景には、先々に日本人ドライバーを乗せたいとか、いくつかの要素を視野に入れてここまで話を積み上げてきたわけですから、その通りにやれないのなら意味がない。ホンダとしては方向性の変化は何もありません」(山本MS部長)

 ザウバーと山本MS部長の会談後の7月12日水曜日にも、ザウバーのエンジニア約10名が英国ミルトンキーンズのホンダの活動拠点を訪れて2018年型マシンの設計に関するやりとりを行なっており、ザウバーの本意がどこにあるのかは、まさにバスール本人にしかわからない。

 しかし、漏れ伝わってくる情報によれば、ザウバー側には譲歩の意思はなく、それに対してホンダ側も妥協するつもりはない。両社の提携解消は決定的で、早ければハンガリーGP前にも正式発表となる可能性が高いという。

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