琢磨40歳、エリオ42歳。インディカーを席巻する「おっさん」の底力 (2ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 70年代生まれという括りだと、今年のインディ500で優勝した佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)が77年生まれの40歳。タイトル4回獲得のセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン・レーシング)が79年生まれの38歳だ。ブルデーはインディ500予選での負傷で欠場中だが、今年の開幕戦で優勝している。

 過去4回チャンピオンになっている現在ポイントリーダーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は80年生まれ。2012年チャンピオンで2014年インディ500ウィナーのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)も80年組だ。今シーズンここまで11戦のうち、35歳以上のドライバーが5戦で勝利を挙げていることになる。

 今年のインディ500に出場したF1ドライバーのフェルナンド・アロンソは35歳。彼のライバルたちは、キミ・ライコネンが37歳で、ルイス・ハミルトンは32歳。30代半ばでもF1でトップドライバーとして活躍することは可能だということだ。しかし、40代となると、引退から復帰後のミハエル・シューマッハを別にすれば、90年代のナイジェル・マンセルまで遡らないと見当たらないのではないだろうか。

 インディ500に限れば、今でもベテランの需要はある。75年生まれのファン・パブロ・モントーヤはインディ500での3勝目を目指してチーム・ペンスキーの5台目に乗ったし、74年生まれのオリオール・セルビアもレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの2台目で出場していた。

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