F1ホンダ、得点0も待望のスペック3は「レースをしている」感あり (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「僕らのペースを見れば、今日はポイントを獲得することが可能だったはずだ。いくつかの遅いクルマの後ろにスタック(立ち往生)してしまったことで、レースはうまくいかなかった。僕らは(ストレートで)オーバーテイクするのは難しいからね。だけど、今週末はどのセッションでもペースがよかったし、僕自身も気持ちよくクルマをドライブすることができた。今日のレース内容にはとても励まされたよ」

 レース中に前がクリアになったときのペースは、6位のグロージャンや7位・8位のフォースインディア勢とも同等だった。予選17位・18位とふるわなかったウイリアムズ勢がスタートで9位・10位にジャンプアップし、そのままの順位でダブル入賞を果たしたことを思えば、最初のポジション取り次第ではバンドーンにもその順位を守り、入賞するチャンスは十分にあったというわけだ。

「一時的には(6位入賞の)グロージャンと同じくらいのペースで走っていましたから、ペースとしては中団で十分に走れる速さがあったと思います。抜くには至りませんでしたけど、クルマ全体のペースとしてはハース、ウイリアムズ、ルノーあたりと互角に戦えていたと思いますし、当然エンジン(スペック3)の効果もあったと思います。

 全部ひっくるめて、チームとして中団に入り込めたという印象はあります。もちろん、ここが我々の目指す場所ではありませんが、あの位置で戦っていると『ちゃんとレースをしているな』という感覚は僕自身もありましたからね。チームとしても、普通に前を向いてレースができたという感覚になれたんだと思います」(長谷川総責任者)

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