すべてはスペック3の実力次第。第9戦にホンダF1の命運がかかる (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 だが、アロンソの発言の真意は、美辞麗句が並ぶプレスリリースのように過度な期待はすべきではない、というところにあったのだという。

「僕が言いたかったのは、まだまだこれから伸びていくということだよ。今回のパワーユニットは大きな変更ではなく、小さなステップアップであり、小さなバージョンの違いでしかないんだ。そんなに多くは期待していないよ。エンジン自体はそれほど変わっていなくて(スペック2と)似たようなものだからね」

 マクラーレンのオーストリアGPプレビューリリースには、必要以上にポジティブなコメントが踊っていた。アロンソは、それが気に入らなかったようだ。

「バクーの金曜日に試したけど、トップ5や表彰台を争えるレベルではなかった。だから、金曜日だけで下ろして旧型に戻したんだ。バクーのフリー走行ではマッピングなどの問題で、まだフルにポテンシャルが引き出せていたとは言えないから、今週末ここでどうなっているかを確認する必要があるけど、いずれにしても小さなステップだし、(シミュレーションによる出力向上の)理論値としてもここで多くを語るほどの価値はないんだ」

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