マルケス完勝も、新人フォルガーが地元ドイツGPの主役をかっさらう (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 その勢いで、フォルガーは6周目にはマルケスも抜いてトップに立ち、10周目までレースを引っ張った。

「タイヤを温存してレースをコントロールしようと考えていたら、ヨナスに抜かれたので、すごくびっくりした」

 このようにマルケスも、ペドロサと同様の感想を述べている。

 ふたたびフォルガーの前に出たマルケスは「少しずつタイムを上げていっても、ずっと離れなかった。これは最後までついてくると思ったので、途中からペースを少し落とした。ここはドイツのコースでドイツのライダーが相手だから、最終ラップに勝負を持ち越すのはよくないと思って、ラスト5周は全力で走った」と終盤の展開を振り返った。

 フォルガーの側からこの状況を振り返ると、以下のようになる。

「最後までついていける自信があった。最終ラップで勝負を仕掛けようと思っていたけど、残念ながら残り4周(の1コーナーで)でミスをしてしまった。マルクのブレーキがすごく強烈だったので、自分はワイドにはらんでしまい、それで2秒ほどの差がついた。その後も追いつこうとしたけれども、転びそうになったので2位確保に切り替えた」

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