佐藤琢磨にチャンピオンの可能性はあるか。インディカー後半戦を予測

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 高速ロードコースで行なわれるインディカー・シリーズ第10戦、ロード・アメリカで勝ったのは、ホンダエンジンのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)だった。

 今シーズン初勝利だが、これで7回目のトップ5フィニッシュ。さすがの安定感でポイントランキングの首位を走っている。だが、残り7レースでポイントリードは34点。ウィナーの基本得点は50点だから、まだまだタイトルの行方はわからない。ましてや最終戦はダブルポイントだ。

ロード・アメリカでは19位に終わり、ランキングで3位から4位に後退した佐藤琢磨ロード・アメリカでは19位に終わり、ランキングで3位から4位に後退した佐藤琢磨 ランキング2位はシボレー勢のシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)。昨年のチャンピオンも今年はまだ1マイル・オーバルのフェニックスで1勝を挙げただけだが、トップ5フィニッシュは10戦で最多の8回もある。長丁場のチャンピオンシップでは安定感が重要だ。ディクソンとパジェノーにはそれがある。

 ポイント3位はエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)。42歳のベテランはロード・アメリカで今季3回目のポールポジション(通算50回目!)を手にしたが、勝利は2014年以来飾ることができていない。今年で20シーズン目となるカストロネベスだが、タイトル獲得は経験なし。今年も王座につく目は薄いように映る。

1 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る