初ポイントでもアロンソご立腹。ホンダのスペック3で怒りは静まるか (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 長谷川総責任者はそう言って、初入賞の喜びよりも獲れたはずの8位を逃したことに落胆の表情を見せた。

「なんて残念なことだ。今日のレースは勝てたはずだ!」

 レース中盤の混戦のなかでアロンソは言った。つまり、パワーが人並みにあればこの混戦に乗じて優勝争いができたのに、というのだ。

「だって、セーフティカー先導中に僕らは(ダニエル・)リカルドの後ろを走っていたんだからね。ルイス(・ハミルトン)がヘッドレストを失い、セバスチャン(・ベッテル)がペナルティを受け、キミ(・ライコネン)がリタイアし、フォースインディアの2台が同士討ちしたんだから、たとえ優勝できていなくても自動的に表彰台に乗っていたはずだ。だけど、今日の僕らには十分な速さがなかった。それだけのことだ」

 たしかにレース序盤のセーフティカー導入時、アロンソは見事な優勝劇を演じたリカルドの後ろを走っていたが、それはリカルドがブレーキトラブルのため序盤にピットストップを強いられたからであり、すぐにリカルドは中団勢を次々と抜いていった。

 車体性能がほぼ同じレッドブルがあのようなレースをしたのを見て、パワー差がなければ自分も彼のように抜いていって表彰台くらいは獲れたのに......と言いたかったのだ。

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