初ポイントでもアロンソご立腹。ホンダのスペック3で怒りは静まるか (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 決勝では上位勢がクラッシュやトラブル、ペナルティで後退したことでアロンソが一時的に5位を走る場面もあり、メルセデスAMGやフェラーリ、レッドブルやウイリアムズ、フォースインディアには為す術なく抜かれてしまったものの、ハースやトロロッソとは同等のペースで走る力を見せた。

「ノーバッテリー、ノーパワー! そのせいでコーナーで、ものすごくリスクを負って攻めなければならないんだ!」

 アロンソは長いストレートの終盤で120kWのディプロイメント(エネルギー回生)が切れることに不満をぶつけたが、ERS(エネルギー回生システム)の性能はどのパワーユニットもほぼ同じだ。パワーユニットにトラブルが発生していたわけでもない。

 その証拠に、一時的に放電を最小限にとどめてバッテリーへの充電を優先するモードにすると、ラップタイムは1分50秒台になり、予選モードに切り替えフル充電した4MJ(※)を1周で使い切るアタックをすると、翌周には1分45秒台を記録した(放電は1周あたり4MJまで可能だが、充電は1周あたり2MJまでと規定されているため、4MJを使うためには事前に「充電ラップ」が必要となる)。

※MJ=メガジュール。

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