可夢偉、一貴のワンツーでスタート。
トヨタ勢が悲願のル・マン優勝へ

  • 川喜田研●取材・文 text by Kawakita Ken 写真提供:トヨタ自動車 photo by TOYOTA

 エンジン交換後に臨んだ予選3回目で、前日に続いて中嶋一貴がタイムアタックを行なったが、こちらはコース上の遅い車の影響でクリアラップが取れず、3分17秒128を出したものの、可夢偉には及ばず予選2位となった。

 中嶋は「トラフィックの影響で思うようなアタックができず、ちょっと残念ですが、とりあえずポルシェより前ですし、レースに向けたクルマのバランスには満足しています。後は、レースに向けて集中したいと思います」と気持ちを切り替えていた。

 2列目にポルシェの1号車、2号車を挟んで、ル・マン初挑戦となる国本雄資が乗るトヨタ9号車(国本雄資、ニコラス・ラピエール、ホセ・マリア・ロペス)が後に続いた。9号車はフランス人ドライバーのニコラス・ラピエールがタイムアタックを担当して3分18秒625の5番手につけ、フランス・現地時間の17日午後3時(日本時間で同日午後10時)から行なわれる決勝を迎える。

 昨年、ポルシェとの死闘の末に、残りわずか3分でその手から滑り落ちたトヨタの勝利。可夢偉は、「予選のポールポジションは素直に誇りに思いますが、ル・マンは24時間。決勝レースは全く別の話で、レースで勝たなければ意味がない。結果がどうなるかはわかりませんが、目指すはトヨタの1位、2位、3位独占です!」と意気込む。

"悲劇"を過去へと変えるための戦いが間もなく始まる。

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