2017.06.17

可夢偉、一貴のワンツーでスタート。
トヨタ勢が悲願のル・マン優勝へ

  • 川喜田研●取材・文 text by Kawakita Ken 写真提供:トヨタ自動車 photo by TOYOTA

 前日の予選1回目で3分18秒793をマークし、暫定トップに立った時も、「別にタイムアタックをしたわけじゃなく、燃料も満タンだし、普通に走ったら出たタイムですから」と、余裕があることを強調していた。予選3回目でのパフォーマンスは、そんな自らの予想も超えるほどの完璧なタイムアタックだったようだ。

夕暮れから夜にかけて行なわれた予選の3回目夕暮れから夜にかけて行なわれた予選の3回目  ル・マン用ハイブリッドシステムの開発リーダーを務める、トヨタのGR開発部長でハイブリッドプロジェクトリーダーでもある村田久武氏も、可夢偉のタイムには驚きを隠さない。

「これまで何度も繰り返しているように、本当に大切なのは本番のレースできちんと24時間走り切ることですが、今日の予選で我々のマシンが狙い通りの速さを持っていることが確認できたことは素直に喜びたいと思います。それにしても、3分14秒台というタイムはまったくの想定外。これまで何度もシミュレーションを繰り返してきた可夢偉のアタック、特にセクター3の速さは我々の想定を超えるものでしたね」

 一方、トヨタの8号車は予選3回目開始直後、セバスチャン・ブエミの1周目にパワーユニットの異常を示すアラームが点灯し、いきなりコース上にストップするアクシデントに見舞われる。念のためエンジンをストップし、電気モーターのみのスロー走行でピットに戻ってエンジン交換を行なったため、大幅なタイムロスを喫してしまう。