無欲の2連勝。ドヴィツィオーゾ「100%で走ったわけじゃないのに」 (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 ドヴィツィオーゾは金曜のフリープラクティスから、何度もこの条件の「異様さ」を強調していた。土曜日の予選では7番手タイム。決勝に向けて3列目スタートになったが、「ソフト側のタイヤではうまくタイムを出せなかったが、1ヵ月前にここでプライベートテストを実施したときもソフトタイヤはうまく作動しなかった」と、一発タイムで速さを発揮できなかったことは認めながらも、「レースでは表彰台争いをする自信がある」とも話した。

「明日の決勝は、タイヤがフレッシュな状態では誰も攻めることができないだろう。消耗も早くグリップもよくないので、この状況をうまくコントロールしなければならないが、自分たちのラップタイムは安定している」

 日曜午後2時、レース開始時の路面温度は54度。序盤からトップグループにつけたドヴィツィオーゾは、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)を早い周回でオーバーテイクし、今回の優勝を本命視されていたポールポジションスタートのダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)の背後にピタリとつけた。そして、レース後半でペドロサの前に出てトップに立つと、終盤で一気に差を開いた。

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