J・バトンが初のスーパーGTで好タイム。腕も人柄も超一流だった! (5ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 TEAM無限のスタッフの数名に話を聞いてみても、いい印象の反応しか返ってこない。メカニックに対しても気さくに接する一方で、「あくまで自分はゲストドライバーで、チームのために働く」という意識が強いようだ。F1ワールドチャンピオンとは思えないほどの腰の低さに、スタッフたちも少し驚くくらいの好印象を受けていた。

 バトンは簡単な日本語もできるようで、挨拶やシンプルなやり取りの部分では日本語も使っていたとのこと。テスト1日目から、早くもチームに溶け込んでいるのが印象的だった。

 さらにチームメンバーが感心していたのは、自分の走りにつなげるために、とにかく勉強熱心なところだ。チームメイトらにも積極的に質問をし、情報を得ようとしていた。

 特に今回は、武藤が大半の時間でテストを担当していたため、中嶋と会話する場面が多かったが、チームの前回の結果や昨年のレースリザルトなども、バトンは来日前にチェックしていたという。

「ここ(鈴鹿)に来るまでにも、インターネットでGTの映像を探して見てくれていたり、リザルトもしっかりとチェックしていて、『前回のオートポリスは予選結果はよかったのに、何で決勝はダメだったの?』とか、武藤選手が昨年ここでポールポジションだったこととか、いろいろなことを知っているんですよ。

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