最大5G超。過酷すぎるブレーキングで今年のカナダGPは大変なことに (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「ブレーキングポイントの目印になるものをしっかりと見定めて、自信を持ってブレーキングしなきゃいけない。コーナーの奥までブレーキングを遅らせようと思っているときには、特にね。そういう意味では、最終シケインはミスを犯せば大きくタイムロスをしてしまうし、トリッキーだよ」(ヒュルケンベルグ)

「ターン1のブレーキングはかなりロックしやすくてトリッキーだ。ターン2もすごくバンピーだしね。ターン8〜9のブレーキングもブリッジの下ですごくバンピーだから、マシンのグリップを確保するのが簡単じゃないし、要注意だ。ターン10はビッグブレーキングなだけじゃなく、コーナリングのボトムスピードを落としすぎないようにすることも重要なんだ。そうしないとコーナリング中に大きくタイムロスをしてしまうからね。最終シケインはできるだけブレーキングを遅らせて、なおかつスピードを保ったまま抜けて行きたいんだけど、かなりトリッキーだね」(ロマン・グロージャン/ハース)

 彼らが語る最終シケイン出口のコンクリートウォールは、「チャンピオンズ・ウォール」と呼ばれ、過去にミハエル・シューマッハやジャック・ビルヌーブなどが餌食になったことで知られる難所だ。

 その難しさはシケインそのものの特性だけでなく、その手前のブレーキングにもある。そのブレーキングが、2017年はさらに難しくトリッキーなものになっている。

 今年のカナダGPでは、史上最高にタフなブレーキングが見どころになりそうだ。

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