いま日本一速い男...かも。関口雄飛がSF第2戦で異次元のぶっちぎり (4ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 関口は記者会見などで思ったことをストレートに話すなど歯に衣着せぬコメントで、周りから見ると少々ヤンチャなところがある。しかし、このスーパーフォーミュラに来るまでの道のりは長く、苦労の連続でもあった。

 2011年、全日本F3選手権でチャンピオンを獲得。通常ならそのまま国内トップフォーミュラへステップアップするのだが、残念ながらその機会を得ることができなかった。関口はスーパーGTなど、他のカテゴリーへ参戦しつつチャンスをうかがった。

 スーパーフォーミュラ参戦のきっかけとなったのは、2015年秋に鈴鹿で行なわれたルーキーテスト。このときはエンジンメーカーテストも同時に行なわれ、レギュラードライバーも多数参加していた。そこで関口は雨の降りしきるなか、初めて乗るマシンでトップタイムを記録して存在感をアピール。これが関係者の目にとまり、2016年からチーム・インパルのシートを手にすることができたのだ。

 また関口は、テレビ中継でインタビューを受ける際には毎回、必ず自身を応援してくれているスポンサーロゴがカメラに収まるようにアピールすることも欠かさない。今回の優勝インタビューでも、腰から下についている彼個人のスポンサーロゴが映るように工夫する場面があった。応援してくれている人、自分を支えてくれている人への感謝を忘れない――。それは、記者会見での言葉にも垣間見えた。

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