ザウバーのF1シートは見えている。松下信治と福住仁嶺がダブル優勝 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「彼が最後にミスをしてくれたんでラッキーでした。昨日の夜にかなりタイヤのデータを分析したのが効いて、僕のドライビングもセットアップも昨日よりよかった。今までは抜けないで終わるパターンが多かったけど、今年は違うぞっていうところを見せたいと思って、どんな状況でもポジションを上げていけるというのが見せられたと思うし、それは自信になりました」

 表彰台の中央で『君が代』を聴いた松下は、胸を張ってそう語った。

 実は松下にとって、バルセロナはもっとも苦手とするサーキット。「セクター3の低速のクネクネしたところとか、チマチマしたのが嫌いなんで!」と笑い、ここから続く得意なサーキットでの上積みを期している。

 これで11ラウンド中2ラウンドを終えてランキング5位に浮上し、3位とはわずか7点、2位とは16点差。フェラーリの育成ドライバーでありランキング首位のシャルル・ルクレール(モナコ)とは42点差がついてしまっているが、松下は勝負をあきらめてはいない。

「ここから続くモナコ、バクー、オーストリアと得意なところでパン、パン、パンと表彰台を獲っていきたいですね。レース1も2もこういうレースを続けていければ、ランキングでも追いついていけると思います」

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