最終ラップにドラマ。ヤマハ通算500勝目はビニャーレスの手に (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 レース序盤はザルコがリード。オープニングラップでビニャーレスからトップを奪い、地元フランスの観客を大いに沸き立たせた。最高峰クラスデビューレースとなった開幕戦では、トップを快走した末にフロントを切れ込ませて転倒に終わったが、その後は5位、5位、4位と常に上位でフィニッシュしている。それだけに、ホームグランプリでの活躍に期待が高まるのは当然のことだ。7周目にはビニャーレスにトップを奪われたものの、安定したラップタイムで走り続けて最後は2位でチェッカーフラッグを受けた。

 レースを終えたザルコは、「開幕戦のときもそうだったけど、トップを走れて気持ちよかった。フロントローからのスタートだったので、それを活かして1コーナーにうまく入っていけた。トップを走っていたときは(開幕戦)カタールのことが脳裏をよぎって、ミスをしないように心がけた。今回はカタールよりも安定して走ることができた」と話し、地元ファンの大きな期待というプレッシャーにも打ち勝って、MotoGP初表彰台を獲得したレースを振り返った。

 しかし、さらに大きなドラマがレース終盤に待ち受けていた。

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