馬力アップでアロンソも手応え。ホンダの「改善」が、ようやく第1歩 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「ターン2でフェリペ(・マッサ/ウイリアムズ)と接触してしまったのは少し不運だったし、ピットストップの後にクビアト(トロロッソ)の後ろで長く過ごしすぎた。僕らのレースは予定どおりに行かなかった。でもそれは別にしても、今日の僕らにはポイントを獲るだけの十分な速さがなかったと思うよ。レースペースが遅すぎて1ポイントも獲ることができなかった。少しガッカリしているよ」

 レースを終えた直後のアロンソは失望の表情でそう語ったが、レース後のデブリーフィングで分析した結果、普通にレースができていればフォースインディア勢に次ぐ6位でフィニッシュしていた、という結論に至った。ただし、それも上位3台がリタイアしたからでしかない。

 それでも、マシンパッケージとしての進化には手応えがあった。エンジンブローをした直後ですら、アロンソは週末に向けてポジティブな見通しを持っていたくらいだ。

「レース週末全体としてはポジティブだった。ポイントを獲ることはできなかったけど、昨日はいい走りができたし、今日は完走できたからいい場面もいくつかあったし、前進したと言える。僕らの"新しいチャンピオンシップ"は第一歩を踏み出したと言えるんじゃないかな」

 車体もパワーユニットもオペレーションも、何もかもが熟成不足のままで迎えたマクラーレン・ホンダの2017年シーズンは、ようやくここから再出発を切ることができそうだ。

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